基礎工事編を終え、いよいよ大工さんの工程に入ります。
木工事は家の骨組みになる重要部分。
最近の住宅はローコストメーカーから坪単価100万円超えのVIPメーカーまで様々あるが、
坪単価が高い≠長く住める良い家が現状。
木工事は家の大事な骨格作りです。施工状況によって、災害(地震、豪雨、暴風)、害虫被害(白蟻等)に直結するため施主目線でもしっかり確認していきます!
結論まとめ
- 基礎と土台の間のスペーサー(パッキン)について
-スペーサーの有無
-スペーサーのタイプ別使い分け
-スペーサーの設置位置 - 柱の防腐・防蟻処理について
- アンカーボルト接合部の断熱処理について(←住友林業のみ?)

いよいよ木工事ですね!
ばっちりな基礎の上に完璧な木組みを作ってもらいましょう!

このブログでは素人目で見てもわかるポイントを重点的に紹介するわ
他にも気をつけるポイントはあるみたい!
詳しくは他のブログや設計士さん、現場監督さんに聞いてね!
基礎と土台の間のスペーサー(パッキン)について
スペーサー(パッキン)とは
スペーサー(パッキン)は基礎のコンクリートと柱が直接触れないようにするために間に噛ませる部材のこと。
- 床下の換気
- 土台の腐食・白蟻被害対策
1、2も基本の思想は同じで湿気による家の劣化を防ぐために行います。
旧来の家づくりでは基礎自体に換気口を設ける施工が主流でしたが、
基礎強度の問題や空気の流れが悪く換気が均一に行われない問題があり現在この施工はないと思われる。

スペーサー(パッキン)を適切に施行することで床下の換気や、土台の防腐・防蟻対策が可能になる。

住友林業HPより引用
一般的な床下換気と比較して2倍以上の換気能力がある基礎パッキング工法。
基礎と土台の間にパッキンを施工して、床下換気を促進する「基礎パッキング工法」を採用しています。この工法は従来の床下換気に比較して2倍以上の換気能力があり、基礎と土台を密着させないため、土台の耐久性が向上するという効果もあります。
住友林業HP より引用
スペーサー(パッキン)の使い分け
パッキンの種類は大別して3つあります。
いまさら聞けない!?基礎パッキンの基本のキ!
たくみの一冊オフィシャルブログ 引用
基本タイプ
これが基本のパッキンです。正方形や長方形の形をしています。

柱の直下、アンカーボルト、土台継手位置に設置する。
※施行間隔(ピッチ)も部材ごとに条件がある。
ロングタイプ
全周基礎に敷き込む際に効率よく施行できるタイプ。
ロングタイプには換気スリットがあり、それが防鼠材の役割を果たしています。
なので、別途で防鼠材の施工が不要なのも大きなポイント。

・パッキンとアンカーボルトが当たらないように敷き込むこと
・基礎の内外すべてに隙間なく敷き込むこと
気密タイプ
気密タイプはロングタイプに対して換気スリットがない。換気せずに逆に気密が求められる場合に利用する。
※これに断熱材をつけた気密断熱タイプもあるよ。

・床下換気の必要なところには使用しないこと!
・基礎断熱工法の場合は外周に使用し、内周には基礎パッキン/ロングを使用すること
・気密テープははがさないで使用すること

色々な種類のパッキンが販売されています。
家の作りに応じて適切なパッキンが使われているか確認しよう。

粗悪な工務店ではパッキンなしや、
土台と基礎のスペーサーに耐水じゃない素材を
使っている所もあるみたい。

そうなんだよね。
細かいけど、見てすぐ判断できる部材だし、
値段も安いから、ちゃんとした部材を使っているか確認しよう。
柱の防腐・防蟻処理について
木造住宅では特に1階の土台と接する柱の防水・防蟻処理は永遠の課題です。
特に白蟻に食べられたら終わりですからね。ここはしっかりと対策されているのかチェックしよう。
柱の防腐・防蟻処理について
- 防蟻剤の塗布
- 防蟻薬剤の加圧注入
- 白蟻に強い木材利用
防蟻剤の塗布
柱に防蟻剤を塗る方法。
写真の通り防蟻剤(オレンジ色っぽい液体)が塗られて色が変わっているのがわかる。


薬剤塗るだけで永遠に大丈夫なわけじゃなさそうですね。
防蟻薬剤の加圧注入
木材の大敵である腐りとシロアリに高い効果を発揮する加圧注入式防腐防蟻処理。乾燥した木材を注入タンクに入れ、圧力をかけて薬液を木材に浸透させる方法です。人体に影響のない「ACQ」とよばれる水溶性の薬液を使用。これは主成分が木材中に固着するため、屋内・屋外を問わず長い期間にわたって効力を発揮します。また、その安全性の高さから、建築材に限らず、公共の土木資材・公園資材など幅広い用途に使用されています。
株式会社 柳本商店HP 引用

加圧注入の方が塗布タイプより強そうだね。
一条工務店が加圧注入施工してるの?してないの?詐欺的なブログが散見されますね。

一条工務店さんのHP見ても加圧注入の表記が見れなかった。
営業トークやパンフレットには記載があったりするのかな?
白蟻に強い木材を使用するがわかる。
木材自体の樹種を白蟻に強いものを採用するパターン。

余談:住友林業の欧州アカマツについて
住友林業では柱1本1本を会社で検査した認定木で施工しています。
樹種も記載がされており「欧州アカマツ」を使っているとのこと。
欧州アカマツは腐りにくい特性以外にも、圧縮強度や曲げ強度も強いです。
年輪を見るとわかりますが、紅葉樹やアジア系の木材と比べて年輪が細かいので、高密度な木になります。

日本家屋は昔はヒノキで作った家が立派な家の代表格とされてきましたが、
ヒノキは強度的観点では欧州アカマツには劣ります。
ヒノキ独特な香りや木目の美しさ等の観点もあるので一概に言えませんが、
柱として使うならヒノキより強度の高い欧州アカマツを使った方がいいと思う。
我が家の施工状況
スペーサー(パッキンについて)


・住友林業の基礎パッキング工法がされてます。
・施工位置も正しく実施されている。
・パッキンの種類もばっちり。
防腐・防蟻処理について

・防蟻薬が塗布されていました。
施工は地面から1mを目安に塗られていました。
すみりんユーザのみ?:接合部金物の気密断熱材

メタルタッチ部分の空間に発泡スチロールの様なものがしっかりとはまってました。
こういう隙間がC値を下げる原因になると思われます。
住友林業はC値非公開ですので大工さんの腕次第で数値に差が出ると思います。
住友林業が抱える大工さんは質は総じて高いと思いますが、人間だれでもうっかりはあるので、
見つけたら、施工管理者を通じてでもOKなので聞いた方が良いと思う。
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