鉄筋その1に続き、本日も鉄筋に関するチェック事項です。
基礎は家を支えるとても大切な土台。
最近の住宅はローコストメーカーから坪単価100万円超えのVIPメーカーまで様々あるが、
坪単価が高い≠長く住める良い家が現状。
変えが効く設備にお金をかけるより先に、
変えの効かない基礎を重視しているメーカーなのかを施主目線でも確認していきます!
結論まとめ
- アンカーボルトは曲がらず真っ直ぐ。基礎幅の中心からずれない。
- 排水等の基礎にあける穴(スリーブ)周辺は補強筋で基礎崩壊を防ぐ。
- かぶり厚が基準値以上確保されていること。

アンカーボルトは基礎と建物の柱をつなぐ生命性!
ここに不備があると、家と地盤が正しく固定されない危険な状態。

ここの不良施工があると、
耐震性能3の家は嘘っぱちになりかねない
しっかりチェックしていこう!
アンカーボルト
アンカーボルトとは
コンクリート(基礎)に建物のネジを固定する工具のこと
ちなみに住友林業のビックフレーム工法(BF工法)の場合は通常の木造軸組構法等で用いるアンカーボルトより太く丈夫なアンカーボルトを採用しています。
一般的な柱が105mm角であるのに対して、BF構法では幅560mmのビッグコラム(大断面集成柱)を主要構造材として使用。柱幅が約5倍あり、地震に耐えるための耐力壁の役割も果たします。優れた耐震性を確保しながら、柱や壁を最小限に抑えた開放感あふれる住まいをつくることができます。
アンカーボルトの施工方式
大別して以下3方式
田植え式
旧来の施工方法。
基礎立ち上がり枠にコンクリートを流し込んだ後、固まる前にボルトを田植えの様に刺していくことから、田植えに似ているため田植え式と呼ぶ。
安価
ボルト刺していくだけなので特別な施工が不要
施工ミスが出やすい
ボルトの挿し込み位置や植え込み深さのズレが出る。
固定なし
最近?の施工方法。
基礎立ち上がり枠にコンクリートを流す前に、床面の鉄筋と接続し、
ボルト上部と型枠の固定は省略してコンクリートを流し込む。
正確
田植えよりは正確
中途半端
田植えよりはコスト高。その割には施工不良も出るかも。
型枠固定式
最近?の施工方法。
基礎立ち上がり枠にコンクリートを流す前に、床面の鉄筋と接続し、ボルト上部を型枠に固定した状態でコンクリートを流し込む。
正確
ボルトを金具で固定するためズレがなく正確
高価
型枠固定のコストがかかる。施工の手間


写真の下の例の様に
基礎枠上部とアンカーボルトが固定されてた状態で
コンクリートが固まるのが理想だよ!

その割には、上の写真みたいに
固定されていない施工をよく見かけるけどな。。

そうなんだよね。
有名なハウスメーカーでも
固定無しパターンの場合があるみたい。
型枠固定式じゃなくても大丈夫なの?
施工方法を一概に良い悪いと判断はできないと思う。
型枠固定式はコストがかかってしまうため、ローコストメーカーは採用したがらないと思います。
固定無しの方式を選んだとしても、曲がらず、基礎幅の中心からズレないで施工できる腕の良い大工さんを抱えている工務店なら問題ないんじゃないかな。
個人的には、
大工さんが誰なのか、技術があるのか?なんて工事前に分からないと思う。
やり直しが効かない部分は安パイの型枠固定式で施工してくれるハウスメーカーや工務店を選んだ方が良いと思う。


ローコストメーカーではよく見られるこのアンカーボルト曲がり
柱とつなぐ際に力で無理やり真っ直ぐに戻すらしいです。
金属は曲げると強度が劣化するので、曲げずに繋げれるに越したことはないと思います!
(スプーン曲げの金属疲労で折れるのと同じ原理だと思う。)
基礎の中心からズレてしまった場合はやり直しが効かないので、土台からずれた施工も。
流石に今こんな工事してる大工がいたら潰れてるご時世だと思うけど、、

曲げて繋げればどうせ分からないという悪徳業者だけは当たりたくないね!

誰がやっても同じ施工レベルが担保できるところに
お願いするのが無難よね!
私ギャンブルは嫌いなの。
スリーブ補強筋
スリーブとは
元々は英語のsleeve(配管)が語源です。但し、英語の意味そのままではありません。建築用語でスリーブと言えば、構造体に配管を通すために空ける「孔」のことを言います。
家づくりでは基礎にあける貫通穴(配管)のことをスリーブと呼んでます。
スリーブ補強筋は必要なのか
スリーブ径がΦ150未満の場合は基礎への影響は少ないみたいです。
一般的な住宅で排水用の菅はΦ150もないので、基本は無しでも大丈夫だと思われる。


無知だとダメなのか分からない。
施主でも少し知識をつければ指摘できるので
ぜひ覚えておこう!

これは感覚的にダメな気はするよね!
かぶり厚
かぶり厚とは
鉄筋と地面の間にあるコンクリートの厚みのこと。
コンクリートは弱アルカリ性で空気中の炭酸ガスと反応して徐々にアルカリ性が弱くなり、中性になっていきます。これを、「(コンクリートの)中性化」といいます。
中性化すると、中に入っている鉄が錆びやすくなります。この時に水などが入って鉄が錆びてしまうと、鉄筋がふくらんでコンクリートを壊し、強度が落ちる。
基礎の寿命を伸ばすために、中の鉄筋が錆びない防護膜としてコンクリートの厚みをしっかりと確保する必要があり、その厚みがかぶり厚として建築基準法で規定されている。
基礎の立ち上がりは外周側4cm、内側3cm
その他の基礎部分は6cm

我が家の施工状況
アンカーボルト施工方法
・型枠固定方式
当然曲がりもなく、基礎の中心に固定されてました
スリーブ補強筋
・補強あり
我が家はΦ75ですが、それでも補強を入れる徹底ぶりです。
さすが住友林業!
これも無いより有ったほうが良いに決まっているので、
スリーブを開ける場合は付けないより付けた方が良い!
かぶり厚
・問題無し
我が家は40mm
その他基礎部分は写真撮り忘れましたが、60mmOKでした。

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